一般的に自動車整備士というと、自動車ディーラーの各店舗で、納車前の新車を最適な状態に整備したり、お客様に購入いただいた自動車を定期点検や、故障があった場合に修理、整備することを任務としています。
仕事自体は忙しく、特にリコールが多発した場合は、大量に修理の需要が増えて多忙を極めます。
現在は、忙しく余裕のない職種として人気が今一つというのが実態です。
ただ、自動車いじりが好きな人などが、やりがいをもって職業に選んでいる場合もい多いと聞きます。
これから転職で自動車整備士を目指したいとか、現在自動車整備士であるけれど他の会社へ転職して自動車整備士として働こうとする方々が理解しておくべき事項を解説します。
将来的に自動車整備士として必要な知識、業界自体はどうなっていくのか理解の一助になれば幸いです。
これからの自動車整備士に求められるもの どうすれば自動車整備士に転職しやすいか
自動車というと昔は機械そのものでした。
電気回路があったとしても、モータ、電球、ラジオなどを稼働させるための簡単なものでした。
現在は、自動車の中に集積回路(半導体IC)がいくつも使用され、走るコンピューターのようなものです。回路構成も複雑で、自動車の整備もコンピューターや、その応用機器が無ければできない時代です。
どんどん電気自動車、ハイブリッド車、その先には燃料電池車などが登場して、ガソリンエンジン車の割合が減っていくと予想されています。
国策でガソリンエンジン車を減らしていこうという計画があるわけです。
経済産業省のホームページで閲覧できる各種資料を見ると一目瞭然です。
これからの自動車整備士に求められるもの
上記で述べたように今後は自動車は電動化が進み、高度な電子回路を備えた装置の搭載が増えます。
自動運転、先進安全運転補助システム、その他電子制御化される部分が増えるのですね。
したがい、高度な電子システムを理解していないと電気自動車や、先進的な装置を備えた自動車の整備は満足にできなくなってしまいます。
高度な電子装置の専門的な知識と、整備にかかわる実務的な知識が求められます。
資格は何が必要か (概要のみ)
・2級整備士
最低限必要です。電気自動車の電気装置も整備可能です。
・自動車電気装置整備士
電気自動車の電気系統装置の点検、整備、修理が可能になります。
ただし、搭載されるバッテリーの電圧が50Vを超える場合は
「低圧電気特別教育」を受ける必要があります。
自動車整備士に転職するには
他の職種から転職する場合
最低限でも2級整備士の資格は必要でしょう。
他の職種にあった人が、既に整備士の資格を持っているという場合は、自動車関連の専門学校を卒業した人や、趣味が高じて資格を取得した人などが該当すると思います。
資格を持っていない場合は、これから職業訓練学校などに通って資格を取ることが考えられます。
このように応募条件を整えて求人を当たるという活動になります。
既に自動車整備士の人が、他の会社に転職して自動車整備士として働く場合
自動車整備士として、より高度な専門知識を得て自動車整備士の中でもエキスパートを目指したい場合、より良い条件で働きたいと考えたときに転職という事が一つの選択肢になります。
先ほど述べた、「自動車電機装置整備士」や、「電子制御装置整備の整備主任者」などの資格を取得しておくと、転職に有利になるはずです。
資格以外にも必要なこと
もちろん資格より重要なものは人自体です。
価値観、意識、熱意、いろいろありますが、企業に訴えることのできる自分自身の強みは何か、また今まで自分が成し遂げてきた仕事で誇れるものは何か、分析を怠ってはダメですね。
資格と自分自身の目に見えない強み、特徴を他の人(企業)に、いかに理解してもらえるか、が重要です。
自動車整備士の電子対応ニーズ 今後
自動車の電子制御装置整備への対応は、自社内における自動車整備士に研修を受けさせるなどで対応している状況にあり、中途採用、転職市場に「自動車電機装置整備士」や、「電子制御装置整備の整備主任者」を求めるニーズは顕在化しているとまでは言えないようです。
需要、供給ともに電子制御装置整備に対応した人材の動きが活発化しているとは言えないけれども、間違いなく将来的には、自動車は多種の電子装置を搭載することになっていくので電子装置整備に対応するスキルを保持した整備士のニーズが高まるものと推測できます。
今後の動向は
転職エージェントでの人事の登録や、企業からの求人ニーズはじわじわと増えていくと思われ、ステップアップを狙っている整備士の方や、整備士に転職したい方々には余裕をもって準備をしていただくことをお勧めします。
有利な転職を実現させるためには、あせりは禁物で、じっくりと戦略をたてて応募を狙ってほしいと思います。
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まとめ
自動車整備士も昔と違い、機械だけの知識では広範囲に整備できなくなってきつつあります。
これもある意味チャンスととらえ、自分を向上させたり、より良い条件の企業に移ることも視野に入れたいものです。
その為には勉強を継続すること、準備をしっかりと行う事で、実現をより身近になってきます。
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