JTBの大リストラ策を考える 旅行業最大手の決断と覚悟

雑記

先日、旅行業最大手のJTBが2022年3月までに全従業員の約2割6500名削減、店舗も115店舗閉鎖を内容とするリストラ策を発表していました。

その後、2021年5月末頃、JTBが発表した2021年3月期の連結決算で、最終1051億円の赤字(前期は16億円の黒字)だったようです。

また、追加の人員削減で、今までの合計計7200名になり、今期の賞与を支給しない方針とのこと。

JTBというと昔は日本交通公社と言って、公社というくらいですから財団法人組織でした。その組織から営業部門を分離させて株式会社にしたという歴史があります。

このJTBは日本で最大の旅行業者ですが、世界的にも最大なんですね。

筆者も昔から使用していましたし、周りの人たちも何かといったらJTBを利用していました。

ここ20年は、HISだとか、他の特徴のある旅行業者も出てきており、競争は激しかったものと思われます。

何といってもネットでの旅行販売が増えているのが特徴です。

その中で、このコロナ騒動ですので、JTBは対面販売が主体ですので打撃も大きいわけです。

JTBの例を挙げて、今後の旅行業の現況、未来を、転職という観点から考えてみたいと思います。

旅行業界から脱出しようとしている人、旅行業界を目指したい人、いろいろいらっしゃると思いますが、その行動に対する準備をどのようにしたら良いか、参考になれば幸いです。

JTBのリストラ策は正しいか JTBから退職する人 転職者が増えてしまいます

現状を考えると、JTBもリストラ策を採らないといけないと判断できるかもしれません。

Go to トラベルの効果もあり、一時忙しくなったようです。しかし、現在(2020年12月5日)、新型コロナ感染者が劇的に増えている状況にあり、旅行の予約が多くのキャンセルが出るなど、大きなマイナスの効果が目立っています。

コロナ禍が収まるまで、旅行業界も不安定、低空飛行を続けると推測するのが正しいのでしょう。

従い、リストラ策を採ることは間違いではないと思われます。せざるを得ないですね。

目先、収益の上がる見込みがない中、多くの資産を抱えながら営業を継続することは、企業生命を短くしてしまう行為にもなってしまいます。

 

今後どうなるか

JTBを考えますと、多くの社員の流出が生じます。定年まじかの社員ならまだしも、40歳代くらいの社員であれば、専門知識も豊富で旅行業のプロフェッショナルと呼べる人材も多いと思われます。

そのような人材がJTBから他の同業、つまり旅行業へ転職するかというと、あったとしても業態の違うネット販売の旅行業になる可能性も高いですね。

対面販売中心の旅行会社は、対象外となると思われます。

ですのでJTBから転出する社員は、おそらく他の業界という事になると思われます。

JTBの転出者 転職活動を考える

JTBに限らず、旅行業(旅行取次業)からの転出者が行うことを予測してみます。

まず、旅行業から旅行業への転職は少ないと思われます。

ただ、大手旅行会社の社員が中小の旅行会社へ入社することは考えられます。

大手旅行会社の保有しているスキルを中小の旅行業者が必要とする場合などです。

どの業界でもそうですが、業界での大手企業の社員は、中小規模の同業へ転職するケースが多いです。

やはり大手ですと、大手ならではのやり方があって、それを中小の企業が導入しようとすることがあります。

 

元大手社員でも安心できない

ただ、大手のやり方をそのまま中小企業が行う、というのはちょっと無理もあります。

大手なりの組織、仕組みだからこそ、そのやり方が上手くいくのであって、組織らしい組織になっていない企業が大手の真似をしてもうまく動けない事もあります。

そういうことから必ずしも大手企業の社員だったからと言って、転職しやすいかというとそうでもないと思われます。

逆に中小企業からすると、大手企業の社員は分業のしっかりした仕事に慣れてしまっているので、中小企業というと一人でいろいろな仕事をこなす必要がある場合が多く、なじめないだろうと判断して採用対象としない会社もあります。

したがい、大手の旅行会社JTBであっても、転職先には困らないだろう、という考えは通用しないでしょう。

 

まずどうするか 冷静に、が良さそう

同業の旅行業界ならまだしも、未経験の業界に転職することになる場合も想定されますね。

現在、旅行業界自体は転職対象にはならないので、新たな戦略が必要です。

急ぐ必要が無いのであれば、ここは少し時間稼ぎをするのが得策と思います。

 

旅行業界からの転職 今、何をすべきか

それほど急ぐ必要はないと思われる場合

もう旅行業界から異業種へ転職したいと思っている人は、急ぐ必要がなければ転職先の研究、準備を行う。

今、どうしても動かなければない事情が無ければ、様子をうかがいながら準備に時間を割くことです。

様子をうかがうとは、世の流れを冷静に見極める作業をすることです。

急がなければならない場合

会社が急にリストラ策を実施することになった、また、近いうちにリストラ策を実施し、希望早期退職を募ることが予想される場合です。

自分が希望早期退職の対象になることが予想される場合はなおさらですが、転職の準備開始です。

こうしているうちにも東証一部のホテル運営業を営んでいる藤田観光も早期希望退職など含む事業構築策を発表しました。

賞与不支給に給与減額、不採算事業や事業所の整理、新規出店の凍結など、かなり厳しい内容となっています。

それほど打撃を受けている、ということです。

別の記事でも述べましたが、会社の希望退職に応募して、会社が用意する転職サービスを利用する場合、思いどおりの転職先にたどり着くことは困難と言えましょう。

独自に転職エージェントを利用して、自分のスキルを評価してもらえて、待遇も満足のいく企業に運よく巡り合うことが重要です。

 

おすすめ転職エージェントは

多くの転職エージェントが存在しますが、特徴のある2つを紹介したいと思います。

 

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まず動いてみることが肝心です。

まとめ

大手でさえ厳しい状況です。現段階では、旅行業界へ転職したいと思えないですね。

今は、旅行業界に身を置いていたいなら、いかに良い条件のまま居残れるかを考え、

目先の下降線を辿る環境から逃れるため、いかに他の業界へ条件良く転職できるか、で悩んでいる人が大勢いると思います。

昨今の状況下、旅行業界は大手とうえども厳しい局面を迎えている、ということです。

ただ、今の状況は永遠に続くわけではありません。必ず復活します。

タイミングと運と、人の行動力が最後に物を言うのではないでしょうか。

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