書類審査で通過すれば、いよいよ面接です。面接官と、どれだけ内容の濃い話し合いが出来るか、気に入ってもらえるかです。自分が会社でどれだけ会社のために貢献できるか、試されます。
<面接のテーマ>
自己PR
会社によっては、面接官(人事担当者など)から「自己PRをしてください。」と言われる場合があります。
正直、これは少数派です。私は、この言葉に出会ったことは、1回だけです。
新卒の採用面接であれば、まああってもいいかと思いますが、中途採用であれば
それほど遭遇することは無いと思います。
しかしながら、「自己PRをお願いします」に遭遇する可能性もありますので
簡単に、自分の長所、自分が入試すると会社としては得をする、という内容を
述べられるようにしておくことをお勧めします。
今まで残してきた業績について
いままで経験してきた会社で、どのような実績を挙げてきたかについて問われます。
職務経歴書を提出しているので概要は知っているはずですが、職務経歴書だけではわからない事項、疑問に思われた箇所、興味があって更に詳細を知りたい場合
に、質問されます。
会社によって濃淡があります。極端です。営業の場合の例ですが・・・・
【濃い場合】
入社1年目以降の自分の予算と実績を問われた会社がありました。
幸い私の入社1年目(社会人1年生)から3年目くらいまでは覚えていましたので答えることができました。
会社に入って初めて持った予算ですので、はっきり覚えていました。
月平均売上5,000万円、実績(達成率)120%。
それ以降になりますと、もう何十年も前の話です。明確に覚えているわけが
ありません。それを訊かれるのです。たまったものではありません。
ちょっと変わった会社、というより変わった人だなと、思いましたが、
まあ、こういうのもあるんだなと経験にはなりました。
獲得した商売に関しては、どのような商品、サービスを、どのような方法で
受注を獲得したか、について詳細を訊かれます。
競合との価格差、特徴の違い、受注になった決め手は、と細かいですね。
でも、どのような営業スタイルを持った人なのか、入社後も活躍してくれそう
なのかを知ろうとしているので丁寧に答えましょう。
【薄い場合】
職務経歴書に記載された内容だけで十分と考える面接官は、一つ二つ質問して
終わる場合もあります。
転職先が同業界の場合の業界知識
業界事情、内容をどれだけ熟知しているか、特に中途採用の場合は重要です。
中途入社者に対して期待されることは、採用しようとする会社の弱い部分を
補完してもらうことが一つ挙げられます。
例えば、その会社がA会社を攻略したいと思っていてもコネも何もない場合、
あなたがA会社を以前担当していたことがある、A会社と親しい人を知って
いる、などがあれば、あなたへの期待が高まる訳です。
また、営業の場合、顧客の新規開拓が得意、という場合はメリットになります。
一般的に新規開拓は、あまりやりたくない仕事のようです。
新規開拓で実績のある場合は、積極的にPRしたほうが得です。
転職先が異業界の場合の適応力
採用候補者に対して会社としては、少々構えてしまうところがあります。
営業であれば、商品(サービス)が違っても営業方法が適切であれば、物は
売れるケースが多いですので今までの実績をPRしてやる気を見せることです。
なぜ、業界を変えたいのか、という質問が来ます。
営業、その他の職種におきましても、その業界に興味を持っていること、
好きであることを訴えられれば、面接官の不安は和らぎますね。
最低限、業界のことは勉強しておく必要はあります。
安易に考えず、用意周到に!
入社して何がしたいか
入社出来たら、どのような事がしたいか、を説明させられるケースが多いです。
会社が、ある業務を担当させることがある程度明確になっているから募集を
かけている訳ですが、入社しようとしている応募者がはっきりと目的をもって
望んでいることを確認しようとします。
なんとなく今の会社が気に入らないから、不満があるから会社を変わろう、
という人を排除しようとしています。このような人は、仮に入社できたとしても
同じようなことを繰り返す可能性があるからです。
自分が入社後に何がしたいか、どうでありたいか、という希望は簡潔に
述べることができるようにしておいてください。
これは、会社の意向と違っていても何ら問題ありません。
希望の述べ方は、自分の考えを述べるときに、「会社側との相談になると思いますが・・・・」と付け加えておけば、協調性を匂わせることができます。
管理職候補の場合
管理職として採用する場合、会社としてはマネジメント能力を探ってきます。
部下の労務、仕事、関係部署との調整、などなど。
これは、自己コントロールが出来たうえでの話になりますので、面接での
受け答え、態度、総合的にきちんとしたイメージが前提です。
いじわる質問もあります。
例:「自分の管理する部署に、仕事はできるが協調性のない部下と、仕事は普通だが、協調性のある部下のどちらかを異動させる場合、どちらを異動させるか(部から出すか)」 など。
この質問は、考え方を知るうえで有効ですが、質問される側はちょっと悩みますね。
正解は無いのですが、事前調査で仕入れた知識の範囲内で、会社の考えかた、仕事スタイルによって回答するのが良いかと思います。
個人成績主義の会社、チームワーク主義の会社、おのずと回答方法は決まってきます。
印象付けるためのワンポイント工夫
会社によりますが、普通多くの候補者と面接が行われます。採用枠1人であっても5~10人くらいと面接が行われます。
もしあなたが最初のほう、1番とか2番目に面接するとしましょう。面接官は
次々に面接していくと前の面接者の印象が薄くなっていきます。特にショッキングなことがあれば別ですが、一般的にはそうですよね。
ここで印象付ける方法をご教授します。
あなたの現在の会社の商品サンプルを持参して職務説明の時に実際にこのような
商品を扱っています、と言いながら実際にサンプルを出し、見せながら説明します。(但し、多く過ぎる場合はカタログでもOK)
こんなことする人、なかなかいません。
私はこれを実際に実行しました。昔ページャー(ポケベル)が流行っていた時、
それに使われていた部品を持参して見せて、プレゼントしました。
そうすると面接官は、その部品を面接が終わるまでいじっていました。
2か月後、私はその会社に入社しました。
その会社は、今はどうか分かりませんが、新卒が数千人エントリーする会社です。
まとめ
面接では、テーマが大体決まっています。
各項目において、想定問答をあらかじめイメージして対処できるように
しておくことが重要です。
中途採用は、今までの業務実績、スキルを試されますので、他人に誇れる
事項を頭の中にまとめておいて、質問されたら簡潔明瞭に答えられるように
して、う~、え~と、などとならないように気を付けてください。
何よりも大事なのが、面接官との相性です。いくら優秀な候補でも、面接官から
こいつ生意気そうだ、とか、なんか嫌味を感じるな、と思われたらその時点で
アウトです。
面接官の調子(早口、スローテンポ)になるべく合わせて、心地よい会話を心掛けてください。
そうすれば話の内容が少々プアーでも心象が良くなります。
ついでにプラスアルファーの工夫(在職中の会社のサンプル持参など)を
実践してみてください。次につながります。
2020年9月11日
転職キャプテン
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